FIREWORKSは1998年にWebグラフィック作成のためのソフトウエアとして発表されました。
FIREWORKS登場以前のWebデザインの制作環境のほとんどは、DTPなどの印刷を目的としたグラフィックソフトを使う場合がほとんどでした。…というより当時は市販のWebグラフィック専用のソフトウエアがなかったせいもあります。
当時のFIREWORKSが画期的であったのは、コンピュータで扱うことのできる2種類のデータ形式を同時に扱う事ができたことです。その2種類のデータ形式とはビットマップデータ(ラスターイメージ)とドローデータ(ベクターイメージ)です。従来のグラフィックソフトでは、最終的に印刷物として仕上げなければならないため、2種類のデータ形式を同時に扱う事は無理とされていました。
しかしFIREWORKSは最終的な出力は、Webブラウザで表示するためのGIFやJPEGにすることです。データそのものにベクターデータの正確な位置情報や色情報を持つ必要がなかったのです。
2種類のデータを同時に扱えるということは、それまでIllustratorで作成したベクターイメージを、Photoshopでビットマップに変換する必要がなくなりました。つまり1本のソフトでIllustrator的な機能とPhotoshopの機能の両方が使えるソフトウエアだったのです。
FIREWORKSはWebグラフィックの専用ソフトです。
最終的な目的はWebブラウザで表示するイメージソースを生成する事です。
そのため、FIREWORKSでは実際にブラウザで表示される状態をシミュレーションしてプレビューする機能が付いています。
現在は徐々にブロードバンド対応の回線を安価に利用できる環境になりつつありますが、
それでもWebページに表示されるグラフィック(イメージソース)は、ファイルサイズが軽ければ、軽い程にユーザーにとっては、ストレスなくページを表示してくれるため、大変歓迎されます。
しかし、ファイルサイズを軽くすれば、そのぶん画質は落ちてしまう。Webデザイナーにとっては、書出しの最適化は大きなテーマでもありました。
FIREWORKSは画面を最大4分割し、それぞれのウィンドウに異なる書出し設定をシミュレーションして、比較検討を行うことができます。さらにそれぞれのウィンドウには、書き出し設定に合わせて、書出しデータのファイルサイズや28.8kbpsモデムで接続した場合のグラフィック表示までの時間もわかるようになっています。
現在、この機能はFIREWORKS登場以後、ほとんどのグラフィックソフトも採用しています。
当時は、充実した書き出し機能が搭載されている事によって、今までは書出しのための画像最適化のソフトさえも不必要になり、まさにFIREWORKS1本だけで、Webグラフィックを生成する事が可能になったのです。

FIREWORKSが登場した際に、多くのデザイナーが飛びついた機能が「ライブエフェクト」という機能でした。
FIREWORKSではIllustratorで扱うようなベクターイメージにも、Photoshopのようなエフェクトを適用することができたのです。そのエフェクトは機能的に独立しているため、エフェクトの設定はそのままで、テキストの属性を変更したり、パスオブジェクトの形態を変更する事ができたのです。
従来のエフェクトとは、ビットマップを直接加工してしまうため、一旦エフェクトを適用すると変更のたびに、最初の工程まで戻らなくてはなりませんでした。しかし、FIREWORKSならエフェクト機能だけが独立しているので、いつでもオリジナルのデータ(FIREWORKS形式のPNGファイル)で修正をすることが可能なのです。
この機能は修正や訂正、あるいは更新作業が頻繁に行われるWeb制作の現場では極めて重要な機能でした。
ライブエフェクトとは、オリジナルのデータさえあれば、いつでも元の状態に戻すことのできる代表的な機能なのです。
FIREWORKSはこの思想を、バージョンアップの事に拡張し、さまざまなグラフィックを変更や修正に即座に対応できるような機能を多数備えています。それは従来の印刷物中心の納品後にはデータ訂正がほとんどありえない仕事とは、全く異なる仕事の環境を予測しているのだと思います。特に最新バージョンのFIREWORKSでは、HTMLエディタのDreamweaver上からイメージソースを選択した状態で、オリジナルデータを呼び出す事ができ、HTMLと同時に連携更新することも可能になりました。 |
※このページの最終更新日=
2002年12月28日 3:01 am
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