
コンピュータで仕事を開始して今年で11年になる。11年前…当時コンピュータ を使ってデザインを行なう場合の選択肢は、当然Macintoshだった。当時のMac
intoshは「パソコン界のポルシェ」と呼ばれていて(冗談ではない)、とくに Macintoshでデザインするとなるとかなりの高額な出費であった。僕の場合、
最初に組んだセットが300万円近かったことを記憶している。
中でもデザイナーが好む大きなサイズのモニタは極めて高額で、グラフィック カード(当時のMacintoshはカードを差さないとカラー表示できなかったので
ある)込みで、21インチでフルカラーを表現するとなると、150万円くらいの 経費がかかったのであった。僕の場合も最初からフルカラー21インチという環
境で仕事を開始していた。バブリーだったのだ…と改めて思う。
それから数年経過して、僕はシリコンカフェという名前でフリーランスとして 独立した。当然マシンも自前で揃えなければならない。独立したばかりの僕に
はモニタに100万円も出せる余裕はなく、そこで初めて17インチのモニタ1024 ×768解像度のものを使うことになった。
慣れとは恐ろしいもので、かつて「やっぱデザイナーは、でっかいモニターじ ゃないと仕事ができんがね」と言っていたのだが、目の前のモニタが17インチ
であれば、それはそれでなんとか仕事になるものであった。当時はDTPがメイ ンだったけど、そんなに苦労はなかった。しかしそのモニタも2年くらいでオ
シャカになった。窓を開けっ放しにして外出し、その後降りこんだ雨のせいで ある。
次のモニタは、金欠の時期で15インチを4万円で購入した。これはかなり小さ い。解像度は832×624。これでDTPの仕事をするにはかなり苦労した。しかし、
その頃仕事のメインはDTPからWebデザインに変わっていた。ブラウザで標示す ることが最終納品形態であり、さらにDTPほどシビアなカラー調整が必要でな
かったので、そのまま832×624のモニタサイズで仕事を続けた。
昨年の夏から僕は、自宅以外の仕事場で作業をするように生活の環境が変わっ た。その仕事場では22インチのモニタを使っていた。解像度は1152×870。そ
こでもWebデザインを行なっていた。やはり大きなモニタはキモチがいい。 Fireworksでの作業では、ブラウザでの仕上がりサイズで作業をすることが多
い。そんな時に大きなモニタだと、ブラウザと同じサイズをドキュメントでオ ープンして、さらにフローティングパネルも沢山開いた状態で作業を進めるこ
とができるのである。
●ページの左右サイズ、天地サイズについて
Webページをデザインする時に、一番気にすることはページの左右サイズであ る。ある時期、僕は640×480ピクセルを前提にデザインしていた。それは僕だ
けじゃなく、多くのWebデザイナーがそのサイズを前提にデザインしていたよ うである。有名どころのWebサイトを50くらい見れば一目瞭然である。
しかし、最近は左右幅もっと大きく設定しているサイトが増えたことに気が付 いた。モニタサイズは832×624。ここからスクロールバーなどを引いた数値で
デザインしているページに多く遭遇した。僕も最近はそのサイズでデザインを している。この作業を832×624のモニタでページデザインを行なうと、ほんと
に余裕がない。やっぱり持つべきもにはでっかいモニタである。
しかし、でっかいモニタで作業をしていると、余りに快適な環境であるが故に、 ついついブラウザのサイズを大きくしてしまいがちである。特に縦幅に関して
は顕著だ。縦624からブラウザのボタンバーなどの要素を差し引いてデザイン しないと、圧倒的に多くのユーザーを持つ832×624サイズの人は、いちいち縦
スクロールしないと全体のデザインが見られない。
そこで僕はコンピュータのデスクトップの壁紙に640×480、800×600、832× 624、1024×768を左上を基準値にしたものを作成して使っている。自分が作業
しているモニタのサイズと、Webページデザインは密接な関係にあるとつくづ く思う。
さて、昨年後半通っていた作業場も年末に撤収し、また僕は自宅の仕事部屋で 仕事を行なっている。今年は映像製作も仕事の中で大きな割合いを占めるから、
年末にマシンを新しくした。Macintosh G4デュアル450というマシンで、メモ リは650MB。ハードディスクは160GBという(!)ごっついスペックである。
さらにモニタも新しく22インチのフラットブラウン管にした。このモニタ、こ れだけのスペックで10万円だったのである。ちゃんと名前の通ったメーカであ
る。本当に最近のマシンって安くなったよね。でもさすがに自宅で22インチは 巨大だけどさ。
※この原稿は日刊・デジタルクリエイターズに掲載したものです。
|